タヌキとキツネ6巻感想 書き下ろしに笑って泣いた、「ぐえー」の癒し作品

「タヌキとキツネ」6巻を購入しました。
今回もキャラクターの可愛さに癒され、「ヤバい」作品に笑い、ときには優しさに涙する素晴らしい作品でした。

ついに100万部!

表紙イラスト

たまに出るこの怒り顔がめっちゃ好き

表紙でめちゃめちゃ笑いました。これまでの表紙イラストで一番好きです。

裏表紙。元ネタは「たぬきの糸車」という童話だとか。

今回、表紙イラストでやられっぱなしのキツネさん。妻もタヌキとキツネのファンなのですが、「オオカミさんが出た辺りからキツネさんが甘くなった、タヌキさんはすぐ調子に乗るから定期的にシメないといけない」とよく話していますw

内容について

これまでと同じく、載っている作品はTwitterで公開された作品書き下ろしの2種類です。
前者はおおよそ2017年6月~2018年7月公開の作品で、これでWeb初出の作品がほぼ全て掲載されました(ラフ絵系を除く)。その分、いつもより多くページ数が割かれています。

今回、その中で一番好きな作品は「読むタヌキ」

https://twitter.com/atamotonu/status/879626497312473088

最初期の名作「おののくタヌキ」と対になる作品で、立場は変わっても結局関係性(?)は同じなんだなと笑いました。原点回帰感がありますね。

また、怪作カテゴリに入るのが、「どちらも同時に助けることができるので大丈夫なタヌキ」

https://twitter.com/atamotonu/status/898109096884174848

まずオニギリがおかしいし、手伸びすぎだし、キツネさんはそんなピンチには多分ならないしでもう色々と「卑怯」なんですが、このマンガだからこそ許される秀逸な作品ではないでしょうか。

一方で優しい気持ちになれるのが「また会えたタヌキ」

https://twitter.com/atamotonu/status/943406712869892096

「見つけた」でも、さらに言えば「会った」でもなく、「会えた」と表現しているんですよね。
タヌキさんの優しさと作者さんの感性が感じられます。

書き下ろしについて

6巻は既存作品が多いため、書き下ろしはいつもより少なく20ページほど。ちょっと残念ではありますね。
とはいえどれも素晴らしい作品でした。特にオススメは以下3つ。
・ウサギとカメとタヌキ
・お願い事がありすぎるタヌキ
・当てられるかなタヌキ

「ウサギとカメとタヌキ」は、たまに出てくる「ヤバい」作品で、ウサギさんが本領発揮します。
この世界、ウサギさんとトリさんが強キャラだと思うんですよね…、クマさんは逆に常識枠に収まっている気もします。

「お願い事がありすぎるタヌキ」は純粋な可愛い系ですね。
必死にお願い事をしているタヌキさんがとっても可愛いです。

「当てられるかなタヌキ」は、「当ててもらったタヌキ」と合わせて見るとさらに笑えます。「うーん」じゃないんだよw

そして最後の作品が、素晴らしい一方で意味深な内容でした。
タイトルが作品名と同じ「タヌキとキツネ」
多くは語らないキツネさんから様々な感情が見え隠れするものの、最後はいつもの日常が続くんだろうと安心できる作品でした。正直、涙腺がゆるみました。
一方、このマンガがここで完結しても何の不思議も無い、そんな構成になっています。Twitterや感想サイトを見ても、「これ最終回?」という書き込みがありました。

次回作(7巻)は?

ですので、次回作は出ないかもしれません。とはいえ完結と明言はされていませんので、今まで通り半年後に出るかもしれませんし、少し期間があいてから出るかもしれません。

次回作が出ればもちろん嬉しいけれど、ここで完結しても「今までありがとうございました」という気持ちです。このクオリティの2,3コママンガを何百個と描いたのってものすごいことだと思うんですよ。
続くとしても、「細くゆるく」で無理なさらず続いてほしいなと思います。

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