星のカービィ 夢の泉デラックス評価、感想 シンプルゆえに面白い、水増しボリュームには不満

100%クリアおよびサブゲームも一通りクリアしまして、ゲームボーイアドバンス「星のカービィ 夢の泉デラックス」の感想、評価記事です。

シンプルながら苦戦もし、それなりに楽しめました。とはいえ嫌らしい敵配置による難易度の上げ方や、全く同じマップで複数のゲームモードを遊ばせる水増しボリュームなど不満点も多々ありました。
だいぶ昔のゲームではありますが(※)、残念ながらカービィシリーズの中では評価は低め、というのが率直な感想です。

(※)2002年発売に対し、プレイしたのは2019年

ウィスピーウッズ戦

プレイ時間

プレイ時間はざっくり8時間弱でした。

内訳としては
・通常モード100%クリア:3時間ほど
・エキストラ100%クリア:2時間ほど
・ボスバトルクリア:1時間半ほど
・メタナイトでゴー:1時間ちょい(クリアタイム1:12)
ぐらいだったかと思います。

通常モード/全体の感想

シンプルなゲームシステムがゆえに、見た目より難易度が高かったです。例えば、

  • ガードが無い
  • コピーでの攻撃方法が1種類(例外あり)
  • ダメージを受けたら必ずコピーを落とす
  • ステージクリアで体力回復しない
  • ザコ敵はどれも1回の攻撃で倒せる

といった要素ですね。

通常モード100%達成

ゲームをリセットすると残機もリセットされることもあって、レベル3辺りからゲームオーバーの危機が続きました。最新作(2019年時点)のスターアライズどころか、スーパーデラックスなどSFC辺りの作品をプレイした後ですら違和感があるかもしれませんね。
とはいえシンプルだからこそ面白いとも感じます。

システム面では隠しスイッチ探しにステージの再挑戦をするときに、スイッチを押したらすぐステージから出ても良いのは評価点。再度ステージクリアする必要が無いのは楽ですね。

ステージ選択画面
加えて、隠しスイッチを見つけられたかどうかで扉の色が変わるため、取り逃したステージがすぐ分かるのも親切設計でした

不満点としては敵の配置。レベル4辺りから敵の配置が難しくなったり、隠しスイッチが見つけづらくなってきたのは流石の難易度調整だなと思います。
とはいえレベル6辺りから、「画面外からプレイヤーが反応できない速さで敵が迫ってくる」ことが多くてストレス要素でした。携帯ゲーム機ということもあって画面が狭いんですよね。
難しいというよりも「嫌らしい敵配置」になってしまっています。

最もひどいと感じたのは、上に進んでいくマップで画面外からロッキー(ストーンの敵)がたくさん落ちてくるところ。初見どころか分かっていてもノーダメージで進むのは難しく、難易度の上げ方を間違っていると言わざるを得ません。

隠しスイッチ探しは、レベル5辺りから歯応えがあり楽しめました。
「おー、よくできてるなあ」と感じたのは5-5、ハイジャンプとファイアの組み合わせのステージ。
また、最終マップである7-6は過去作をやっているため、すぐにピンときました。逆に未プレイのプレイヤーには見つけるのが至難のわざかと思いますが…

ステージ7-6
ステージ7-6. この近くに隠し扉があります

どうしても分からず攻略サイトで調べたマップは6-3. 「変な爆弾ブロックがあるなあ」と感じてはいたものの、そこの隠し扉に気づけませんでした。
爆弾ブロックを壊すと右方向へ水が流れていくため、壊してから急いで右に進めば何かある…? とか見当違いなことも試していましたw

スリープのコピー能力説明
スリープのコピー能力説明

本作ではコピー能力の説明が自由奔放で面白かったですね。コピーを色々と取得する楽しみの1つでもありました。
自分のイチオシはマイクとスリープ。

エキストラモード

エキストラモード100%達成
謎の「あんたはエライ」4連発画像はいったい何だw

通常モードからの変化点は、最大HPが3になってアイテムでのHP回復量が減っただけ、ですかね。

敵の位置や隠しスイッチの場所などマップは同じですので、単にHPが減って同じことをやるだけなのは作業感が強く面白さは無かったです。もちろん難易度はかなり上がっているのですが。

HPが少ないがゆえに、通常モードではゴリ押しで倒したメタナイトにものすごく苦戦しました。

かちぬきボスバトル

ボスバトルクリア時の画像。クリアタイム10:46

回復手段が一切無いこともあり、かなり苦戦しました。20回はやり直したかと思います。
直近でプレイしたスターアライズとどちらが難しいか…とも考えましたが、回復手段の有無や敵の数などシステムが別物ですので、比較は無意味ですね。

苦手なボスはペイントローラー(絵を描くヤツ)とメタナイト。
特にペイントローラーが本当に苦手で、絵を描いた後の移動で数え切れないほど接触ダメージを受けました。敵のHPが減ると行動パターンが変わる(描いた後にすぐ動いてくる)のにも苦労させられました。

メタナイトは良い攻略法も見つけられなかったため、ダメージを受けないように極力ホバリングしながらチマチマと攻撃していきました。

一方デデデ大王とナイトメアは苦戦せず。
ハイジャンプを残せていればデデデ大王は楽勝、ナイトメアも時間は少々かかるけれど簡単、よって最終的にはメタナイトにたどり着くまでにどれだけHPを残せるかという勝負でした。
クリア時はメタナイトの撃破時に残HP2で、ナイトメアにて1回ダメージを受けて残HP1でのクリアでした。

何度も挑戦してたらウィスピーウッズに変な苦手意識がついてしまって、ダメージを毎回受けてしまうようになったのはここだけの話。

メタナイトでゴー

メタナイトでゴークリア時の画像。クリアタイム1:12:02

初プレイなら確実に1時間を超える長さです。この長さをセーブ無しでやらせるのは勘弁してくれ、というのが率直な感想。

しかもポーズ画面でもタイマーが動き続ける仕様になっているため、スタートしたら1時間以上ノンストップでプレイし続ける必要があります(※)。いくら古いゲームとはいえ、携帯ゲームでそれはどうなんだと思います。

(※)まあタイムを気にしなければ良いのですが、クリアタイムは保存されますので…

ゲームとしても不満が大きい内容でした。
操作性がカービィと大きく異なるメタナイトで、プレイするのはカービィ本編と全く同じマップです。そのため上下に狭いトゲトゲ通路など「ここメタナイトでやらせるな」という箇所がちらほらと。

操作キャラクターを変えるならそれに合わせてマップも再設計してほしい、というのが自分の考えで、これでは単にキャラを変えただけの手抜きという評価です。

難易度についてもゴールゲームが無いため残機を増やす機会が少なく、そして最大HPも3ですので、ダッシュせず慎重に歩きながら敵を1体ずつチマチマ倒していく形になりました。プレイして全く楽しさが無いサブゲームでした。

その他サブゲーム

エアグラインドはなかなか面白かったです。

一方でボンバーラリーはテンポが悪く不満。左右どちらに打ち返すのかを選択できず(※)、こっちに来るのを待って打ち返すしか無いので。敵が飛ばす方向はランダムなので敵同士でやりあうこともありますが、それ見たって面白くないんですよね。

(※)この記事書くときに調べたら、打ち返しの方向を選ぶこともできたんですね…

まとめ

後半マップの敵配置に不満はありましたが、通常モードはとても楽しめました。ボリュームが少なめなのは自分は問題ないです(そこを評価基準にはあまりしていません)。

ただ、同じマップで通常モード/エキストラ/メタナイトと3周もさせる水増しボリュームが不満点でした。
2019年において本作を遊ぶなら、GBAもしくはWiiUのバーチャルコンソールのみと少し敷居も高いですし、スイッチオンラインにて遊べるFC版の原作「星のカービィ 夢の泉の物語」でも十分ではないか、というのが正直なところです。

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