FF5(スマホ版)評価、感想 オススメできる良リメイク、ATBゲージのバグだけが惜しい

「好きなゲーム上位5つは?」と聞かれたら確実に入るのがFF5でして、リメイクであるスマホ版の評価、感想記事です。

もちろんスマホの操作性という問題はありますが、空き時間に少しずつ進められるのはとても気軽でした。
ゲームシステムは原作そのまま移植で、かつGBA版がベースのため「オメガ かい」「しんりゅう かい」「エヌオー」といった追加ボスとも戦えるのが素晴らしいです。

これで1800円という価格を踏まえると、十分に楽しめた作品でした。

プレイ時間

プレイ時間はざっくり以下でした。
ラスボス撃破まで:16:30ほど
全ての裏ボス撃破まで:23:00ほど

何度もプレイしているゲームですので、平均よりは早かったと思います。
ラスボス撃破までおおよそ25時間ぐらいのボリュームかなと。

グラフィックの感想

スマホ版未プレイの方が気にしている点って、ここと「スマホの操作性」かなと思っています。

アトモス戦
アトモスがお気に入り

グラフィックはスマホ版用に全て描き直しされています。ドット絵ではないものの、ボスの画像など原作にとても似せて描かれていて自分は満足です。
もちろん最初は違和感があったものの、わりと序盤で慣れました。

レナの詠唱ポーズ(踊り子、青魔道士、忍者)
レナの詠唱ポーズ、左から踊り子、青魔道士、忍者

イチから描き直しされているからか、各キャラでジョブごとに詠唱ポーズが追加されていて、ジョブを色々変更するのが楽しかったです。ここはスマホ版グラフィックならではの評価点でした。

クルルの顔グラフィック
クルルかわいい

GBA版で追加された顔グラフィックもかなり変化しています。バッツとファリスがちょっと似てるかな、という程度でこちらも違和感は無かったです。

不満点としては、イベント等で使われるキャラチップの種類が原作から一部変わっていて、場面に合わないものが散見されたこと。なぜわざわざ原作から変えたのか不可解でした。

システムは原作と同じ

アビリティ選択画面

前述のようにグラフィックは描き直されていますが、ゲームシステムは原作と同じです。

つまり、FF5最大の魅力であるジョブ&アビリティシステムは原作そのまま遊べます。リメイクでよくある「現代に合わせたパラメータ調整」が全く無いのが評価ポイント(※)。
追加ジョブやアビリティといった要素も無く、ほぼ純粋に原作そのままのバトルが楽しめました。

(※細かい計算式や、通称「FA封じ」ができないなどの変更は色々ありますが)

GBA版での追加要素が遊べるのは嬉しい

スマホ版をオススメする理由として、これが一番大きいです。
これ以外だとWiiUのVCで遊べますが(※)、スマホ版の方がプレイ環境はずっと整えやすいかと。

(※)PSVita等のゲームアーカイブスはスーファミ版

追加ボス、オメガかい戦

追加の隠しボス、ものすごく強いですからね… エンディング迎えた程度のステータスだとボッコボコにされると思います。それでも戦略次第でどうにかなる難易度調整はさすがです。

ちなみに計算式変更によるものか、GBA版と比べて神竜改の攻撃がとてつもなく強化されています。アルマゲストをまともに受けると9999ダメージという…

追加ボス、しんりゅうかい戦
シェルをかけてもアルマゲストで7000ダメージ前後くらうため、アルマゲストが来ない行動パターンになるまで何度もやり直しました。10回は挑戦したかな…

戦闘面の感想

ギルガメッシュ戦
古代の剣オールドからのレベル5デス

バトルは今プレイしても十分に楽しめました。
ジョブ選んでアビリティ付けて…というのは、攻守のバランスをどう取るのか、また先を見据えてどうアビリティを習得していくのか、など非常に奥深いです。
プレイヤーが100人いたら100人それぞれの個性が出てくる部分ですね。

難易度も決して低くはありません。低レベルクリアなど「やりこみ」が有名な作品ですが、事前知識無しでプレイするとボスもザコもなかなか強いですよ。

その上でプレイヤーの快適さを高める改良がされているのは評価ポイントです。
大きいところでは、「前回行った行動を自動で選択し、かつゲーム速度もとても速くなる」というオートバトルが追加されました。ダンジョン探索などで戦闘したくないときにシーフに「とんずら」を選択させておけば、一瞬で戦闘から逃げ出すことができてこの上なく快適です。

せきぞう戦
せきぞうなどのABP稼ぎや、レアアイテム盗みでもオートバトルが大活躍します

細かいところでは、「いばらのかんむり」「のろいのゆびわ」といった呪い装備が最強装備にて選ばれなくなったのが嬉しい点。
また、バーサクが効いたら少し赤っぽくなるなど、敵の状態異常が視覚的に分かるようになったのも良い改善点でした。

一方、単語だけは知っている人も多いと思いますが、ファイナルアタック封じ(FA封じ)はスマホ版では使えなくなっているようです。
マヒ状態で倒す、スリップダメージで倒すなどいくつか試してみましたが、どれもダメでした。

シナリオ、テキスト面の感想

前後のFF4や6に比べツッコミどころが多いシナリオ、というのは昔から言われていると思います。ここ目当てに買う作品…では無いです。

シドのセリフ

とはいえかの有名なギルガメッシュ関連はアツい展開ですし、大人になってからプレイするとシドミドのセリフにグッと来ます。この辺りは大好きな部分です。

不満点としてはイベントが長いこと。昔のゲームのためスキップ機能もありませんので。
カルナックの牢屋やバリアの塔でのゼザ待ち、ガラフ死亡イベントなどで謎の待ち時間があるのはストレス要素。単に待てばいいのか、それとも何か操作しないと先に進まないのかも判断がつかないため、当時からイラっとする部分でした。

スマホ版での不満点

2点ありました。

1点目は大半のプレイヤーが感じるでしょうが、スマホというデバイスを考えると正直仕方ない気もします。

2点目は自分としては致命的な内容。とはいえ気づかずにクリアまで進めるプレイヤーも多いかと。自分も第2世界序盤まで気づきませんでした。

スマホの操作性

操作は正直やりづらかったです。
主に戦闘でのコマンド選択とマップ移動ですね。

戦闘でのコマンド選択画像
コマンドがちゃんと表示されるのは4つまで。それ以上は上下にスクロールする必要があります

戦闘では「たたかう」「くろまほう」「ぼうぎょ」などのコマンドが1画面に入りきらず、上下にスクロールさせる必要があります。かつ、いちばん上に表示されるコマンドが状況によって変わる(確か前回選んだコマンドによって決まる)ため、コマンド選択に反応が一瞬遅れてしまいます。
あたふたしてると敵がどんどん攻撃してくるこのゲームではかなり致命的。実際、敵に攻撃される回数が原作よりかなり増えた感覚があります。

また、細かい操作が難しいためマップ移動にも苦労しました。
特に北の山の毒草やピラミッドの落とし穴などは、出来の悪いアクションゲームやってるのかという気持ちにもなりましたね…w

ATBゲージのバグ

一言で、このバグにより敵が先に攻撃するようになった、という内容です。

原作では、味方のATBゲージ(画面右下のやつ)が満タンになったときに時間経過が一瞬止まるという仕様があります。プレイヤーのコマンド入力時間があるためATBゲージを一瞬止めますよ、という考え方だと思っています。

それがスマホ版では無くなってしまいました。これがどう問題かと言うと、敵に先に攻撃されやすくなってしまうんですね。敵より少し素早い程度では、先にATBゲージが満タンになってもコマンド入力中に敵のゲージも満タンになり、先に攻撃されてしまいます。

これだけなら「変な仕様に変わったなあ」で終わったのですが、魔法「スピード」を使うと原作のように時間経過が一瞬止まるようになり、かつゲームを再起動しない限り効果が永続するということ。
この辺りはFF用語辞典の以下の記事が詳しいです。

システム/【アクティブタイムバトル】
魔法/【スピード】

永続という点から、さすがにこれはバグだよなあという認識です。FF5の要でも言える部分であり、これは大きな不満点でした。

ちょっと役立つ小ネタ

カルナックに初めて来たときは武器や防具が格安で売られていますが、スーファミ版では複数買おうとしても1つしか買えませんでした。
スマホ版では複数買えるようになっていて、炎 or 氷のロッドを多めに買っておくと重宝します。

まとめ

2019年においてFF5を遊びたいならば、スマホ版は十分にオススメできる作品でした。

操作性は確かに難アリですが、ゲームとしての面白さやスマホで気軽にプレイできるといった点がそれを上回っています。
スーパーファミコン時代の名作ですし、未プレイの方はもちろん、当時を思い出したい方にもオススメできる一作です。

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