マリオ U デラックス評価、感想 2Dアクションの傑作だが、記憶には残らない作品

スターコインの全取得まで一通りクリアしまして、スイッチの「New スーパーマリオブラザーズ U デラックス」評価、感想記事です。

単純にクッパを倒すまでなら簡単な一方、スターコインのコンプリートまで狙うと歯ごたえがある、といったマリオらしい難易度でした。年齢やゲームの腕前問わず楽しめる、2Dアクションゲームの傑作です。

とはいえ、DSから続く「Newスーパーマリオ」シリーズとしてマンネリ感があり、残念ながら記憶には残らない作品だったかな、と思います。

プレイ時間

ざっくりですが、プレイ時間は以下でした。
クッパ撃破まで:8時間
スターコインの全取得まで:16時間半ほど

「敵に触れてもダメージを受けない」といった救済キャラもいるため、ゲームが苦手な方でも10時間台でクリアできるかなと。

セーブデータ選択画面にてやり込み度を表す★マークがありますが、スターコインを全て取得しても★5にはならず。
条件を調べたところ「これはもうやらなくていいかな」と感じ、ここで終了しました。

一方、ルイージ編はスターコイン全取得まで10時間ほど。
1つ1つのマップが短いため、難易度は高いながらもマリオ編よりさくっとクリアできました。

良かった点

安定の2Dマリオ

一言で書くと「安定の2Dマリオ」です。

スーパーマリオ64や3Dランド、最近ではオデッセイも大変面白かったですが、本作は「2Dマリオいいね、アクションゲームと言えばこれだよこれ」な王道マリオで非常に楽しめました。
コウラを投げて横並びのクリボーを一掃するだけで単純に楽しいですね。

この「ゴロー」という敵のインパクトが強烈だった…w

全82ステージ、「この面の特色はこれ」といった形でそれぞれに個性がありました。使い回しもほとんど感じられず、各マップ新鮮な気持ちで遊ぶことができます。
砦、城、お化け屋敷などはさすがに雰囲気は似ていますが、それでもギミックはそれぞれ異なっています。お化け屋敷の隠しルートとかよく考えるよなあ、と。

ファミコンやスーファミ時代のプレイヤーには嬉しい敵がいっぱい

昔のマリオ3やマリオワールドを当時楽しんだ自分としては、ブンブンやケーケーなど懐かしい敵がいっぱいで嬉しくなりました。

何度も戦うことになるブンブンですが、動きのバリエーションがどんどん増えて大ジャンプしたり飛んだりします、マリオ3と同じですね。
「起き上がりと同時に踏んで何もさせずに倒す」というハメ戦法も健在。

まさかケーケーが中ボスに昇格するとは

ワールドマップで動きまわり、接触するとバトルが始まる敵もマリオ3を思い出させますね。
BGMも当時のアレンジなのがグッドです、幼い頃の記憶が思い出されました。

やりこむなら歯ごたえのある難易度

「クッパを倒すまでなら簡単」ですが、それでもワールド3辺りからは各ステージ1,2回は死んでいましたし、スターコインの全取得まで狙うと非常に歯ごたえがありました。
マリオはどれも「クリアは簡単、コンプはムズい」ゲームバランスだと思っていまして、ゲーム初心者から上級者まで楽しめるようになっているのが素晴らしいですね。

9-2にて、30人以上ものマリオが奈落に落ちていった…

クリアに最も苦労したのは「9-2 はしって はしって はしりまくれ!」でした。スターコインを狙いながらの攻略だったというのもありますが、30回以上やり直したと思います。
ワールド8以前もそれなりに死にましたが、ここが強烈すぎて記憶が薄れてしまいました…

スターコインは悩んでもせいぜい10分ほどで取得できましたが、「2-4 坂道ゴロゴロ ガボンのてっきゅう」と「8-1 マグマとほのおで足もとグラグラ」の2つに大苦戦。

2-4は2枚目のスターコインが全然見つからず。いたるところで壁に激突/ヒップドロップ/ジャンプしてようやく隠しブロックが見つかりました。
30分近くかかったかなと。いやー、これはちょっとイジワル配置すぎませんかね…w

8-1にて、20人以上のマリオが溶岩に沈んでいった…

8-1はスターコインをどうやって取れば良いかが分からず。結局は壁キックで取りましたが、操作が下手で20回は溶岩に落ちてやり直しました。操作ミス=即死なのが辛かったですね。

9-9 おいかけろ!だいじなコウラ」はコウラを使って進んでいくのがマリオ3を思い出されて、本当の最終ステージとして良い内容でした。
難易度として簡単なのも、これはこれで最終ステージという感がありました。

アスレチック面のBGMが素晴らしい

マリオのBGMって、例えばドラクエやFFみたいに心に刻まれるレベルのものは少ないですが、プレイを盛り上げつつ、かつ良い意味で目立たないものが多いと思います。本作もそうでした。
一方、アスレチック面のBGMが秀逸でした(下記PVの4:03以降)。マリオシリーズの中でトップクラスに好きかも。

不満点

スターコインの作業感

スターコインについては評価が難しいところ。

ゲームのボリュームを増やすためには仕方ない面があると思います。
「ゴールする以外の攻略要素はありません」だと、全82ステージもあるとはいえこのご時勢「ボリュームが少ない」という評価になるでしょうし。

進行ルート上にコインが見つかって、それを取るためにテクニックが必要なものは楽しめます。
問題は隠れたスターコイン。隠し通路が無いか壁に1つ1つぶつかっていく必要があり、どうしても作業感が強かったです。

こんな感じに、接触すると中が透ける壁が各所にあります

加えてスペシャルスターのステージ解禁が、各ワールドのスターコイン全取得が条件なのも不満点。例えば全体の8割のスターコインを取得したら解禁、とかにしてほしかったです。
スターコイン全取得によってセーブデータの★マークが増えるため、「ご褒美要素」としてはこっちで満たせます。隠しステージが遊べる条件をここまで厳しくする必要も無かったと思います。

ムササビマリオはイマイチ楽しくない

新登場のムササビマリオ、これ最後まで操作に慣れませんでした。また敵を倒すことに特化したものではないため、楽しさという点でもイマイチパッとしない感があります。
DSの巨大マリオや、(古いですが)マリオ3のハンマーマリオみたいな、操作するだけで楽しい形態ではなかったのは残念です。

一方、Wii版が初出らしいのですが、ペンギンマリオは見た目の面白さや「腹すべり」の爽快感など、操作が楽しい形態でした。

DSマリオからの変化が少なく、マンネリ

正直、不満点はこれに尽きます。
「New スーパーマリオブラザーズ」シリーズがDS、Wii、3DSと続いて、アクションやシステムがあまりにも変化に乏しいです。FC/SFC時代の2Dマリオだって、毎作大きな進化がありました(1→2は別として)。

とても丁寧なつくりの作品ですし、2Dアクションゲームとしては最高峰です。とはいえ、記憶に残る名作かといえば明確に”No”ですね、5年後10年後とかに「どんなゲームだったっけ」になってしまうと思います。

おだいモード、ルイージUの感想

ここまで長くなってきたため別記事にて。
マリオ U デラックス評価、感想(2) 短いからこそ満足のルイージU編

まとめ

2Dアクションとしては本当に傑作です。ゲーム初心者に何か1つオススメするなら真っ先にこれを挙げると思います。初心者から上級者まで、誰もがやり応えのある内容ですし。

一方、マンネリ化については強く感じているため、今後2Dマリオが出るならシステム等の進化に期待したいところです。

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